ビジネスと親子関係

今日は、ビジネスと親子関係について
お話したいと思います。

「ビジネスと親子関係って関係あるですか?」

こう思う人もいるかもしれません。

ただ、ビジネスと親子関係は、
あなたのビジネスに思った以上に関係があります。

というか、
ビジネスの問題の根源は、
すべて親子関係にあると言っても
差し支えないかもしれません。

それくらい親子関係は
ビジネスに大きな影響を与えています。

そこで、
今日は、ビジネスに大きな影響を与える
親子関係についてお話したいと思います。

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■父の死が私に与えた影響
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親の影響は、あなたが思っている以上に
あなたに影響を与えています。

私も以前は、そんなことはないと
思っていました。

親は親で、自分は自分だと思っていました。

ただ、ある出来事をきっかけに
親の存在が自分が思っている以上に
大きいものだと分かりました。

それは、父の死でした。

私の父は、
1年間の闘病の末、
ガンで2年前に亡くなりました。

73歳でした。

父の死は、
私に思っている以上の影響を与えました。

一番の影響は
父の存在の大きさを知ったことです。

父はガンで闘病しており、
最後は、口もきけない状態でした。

父の看病をしているときも
「正直、早く楽になってほしい」
と思っているのが本音でした。

そして、2013年10月15日。

父が亡くなったことを姉からの電話で
伝えられました。

急いで実家に帰り、
父の亡骸を見届けました。

その日は葬式の準備もあり、
実家に泊まって眠りました。

そして、起きた翌朝、
私は不思議な感覚にとらわれました。

自分の心の真ん中が
からっぽ、になってしまったよう感覚です。

自分の根本がグラグラする感覚です。

それまで、父が生きている間は
たとえ話せなかったとしても、
そんなグラグラ、ふわふわするようなことは
感じたことがありませんでした。

ただ、父が亡くなったということだけで
自分の心の根本がぽっかりと空洞になってしまった
感覚を感じたのです。

そのときに、私は、
自分の親の存在は、
自分が思っている以上に
自分に影響を与えていると知りました。

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■30年前に亡くなった母を思い出す
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そして、父の死の前後、
私は母のことを、とても考えるようになりました。

それまでは、まったく考えなかった
母のことを急に考えるようになったのです。

私の母は、
私が小学校1年生(7歳)のときに亡くなりました。

享年38歳でした。

今、考えても本当に早すぎる死でした。

ただ、正直
私は、母のことを受け入れらない自分がいました。

なぜなら、母は今で言うところの
「うつ」とか「統合失調症」だったからです。

私の数少ない母との記憶にあるのが、
母がトイレに入って、1日、出てこないというのがあります。

そんな母を見て、
幼い頃の私は、

「お母さんみたいになってはいけない」

と強く思っていました。

深く物事を考えてしまうと
お母さんみたいになってしまうという恐怖が
私の心の奥底にずっとありました。

そして、
お母さんみたいになってはいけないという私はいつしか、

「強くならなければいけない」

と思うようになっていました。

そして、その強くなりたいという思いが、
自分を起業家の道に進める原動力になったように思います。

ビジネスで成功すること、
お金持ちになることが
自分の中での強くなる方法でした。

そして、私は
強くなるために一所懸命頑張ってきました。

自分が成功するため、
会社のため、
お客様のために頑張りました。

弱い母のようにならないために・・・

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■強さを追い求めた結果・・・
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そして、自分が強さを追い求めていった結果、
私は一定の成果を出すことができました。

複数の事業で成果を出し、
事業規模も拡大し、スタッフは外部委託を含めて
30名近くを抱えるようになりました。

そして、自分が強くなることで成功できたために
人にも強くなることを求めていきました。

自分が強くなって成果を出すことができたので、
人にもそれを求めるようになったのです。

「できないんじゃない、
 やるだけだ」

これは当時の私の口癖でした。

できないのは心が弱いだけ。

強い心を持てば、なんでもできる。

強くなれば、誰でも、必ず成功できる。

そう思っていました。

ただ、そんな強さを求めて、
会社を成長させてきましたが、
問題も膨らんできました。

・スタッフのモチベーション低下
・ビジネスパートナーとの軋轢
・顧客からのクレームの増加
・自身の方向性の欠如

など、どうやって会社を舵取りしていっていいのか
分からなくなってしまいました。

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■弱い母を受け入れる
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そんなときに、
父の死が重なったのです。

ただ、父の死の前後をきっかけに、
私は母のことを思い出すようになりました。

それまで、30年近く
母のことを思い出すことはほとんどありませんでした。

もちろん、法事などはやっていましたし、
毎月、実家には、お坊さんが母の供養のために
お経をあげに来てくれていました。

それでも、私は
生前の母が「うつ」だったということもあり、
母を受け入れることができていませんでした。

ただ、父の弱っていく姿を見ていくときに、
どんな人でも、最後は弱くなるんだなということを実感しました。

そして、父が亡くなった翌日の朝、
とてつもない空虚感を感じました。

父は弱くても私に大きな影響を与えていました。

そう感じた時に、
同時に母の存在も受け入れられるようになりました。

たとえ精神的に弱い母であったとしても
私に大きな影響を与えているじゃないか、と

そのときに初めて感じられるようになったのです。

そして、それまで、弱い母を受け入れらなかった私は、

「人は弱くてもいいんじゃないか」

と考えられるようになりました。

父と母が一緒になって私ができたように、
強さと弱さが同居して、
初めて一人の人間になると思いました。

弱さをすべて克服して、
完璧に強い人間になる。

以前の私はそんなことを目指していました。

でも、母を受け入れることができて、

「弱い自分でもいいんだ」

ということが分かりました。

そして、弱い母を受け入れた私は、
初めて、父と母の両方のエネルギーを受けて、
全身で進むことができるようになりました。

母を受け入れていなかった私は
それまで半身で闘っていたように思います。

そして、今は、
「すべての人を真に導く」
という自分の使命を見つけ、

「ビジネス教育で人々を幸せにする」
という志のもと、
新たな集客の講座やビジネスの講座を通して、
多くの方のビジネスのサポートを
一生涯の仕事として邁進しています。

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■両親を否定していると、
 最終的には自己否定につながる
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以上、私の例をお話させていただきました。

私は両親の中でも、特に母を否定していたために、
自分が苦しくて、追い詰められたときに、
自分を信じきることができませんでした。

ビジネスは基本的に、
問題が常にやってきます。

どんなにに会社の規模が大きくなろうが、
収益が増えようが常に問題は起こり続けます。

売上が伸びても、利益が増えても
それぞれのステージにあった問題が
ずっと起こり続けます。

私も会社としての売上を
増やすことはできましたが、
次のステージでの大きな問題に出会ったときに、
自分を最終的に信じきることができずに、
行動できなくなってしまいました。

もちろん、経験不足もあったと思いますが、
最終的には、自分の信念が定まっていなかったからだと思います。

そして、信念=ミッションを定めるためには、
自分の原点を知っておく必要があります。

自分の原点、すなわち自分の両親との関係です。

どんなに親と自分は関係ないとは思っていても、
幼い頃から親に受けた影響は
間違いなく、その人の人生に大きな影響を与えます。

「三つ子の魂、百まで」
ではないですが、本当に幼少期の経験が
その人の一生に大きな影響を与えてきます。

また、年を重ねてきて分かるのが、
どんなに嫌いな親でも自分と親は似てきます。

姿形もそうですし、行動も似ています。

どんなに親を拒否していても
自分の中には残念ながら、親の血が流れています。

だから、親を否定していると
それは、自己否定につながります。

ビジネスという自分の人生を掛けた場所では、
自分の全勢力を傾けないと
成果を出し続けることはできません。

ましてや、ビジネスの未来は、
何が起こるかわからない暗闇の世界です。

ヤリが出てくるか、鉄砲が出てくるか、
まったく分からないのがビジネスの世界です。

そんな状況の中で、
リスクをとって、前に進んでいこうと思ったら、
自分を信じるしかありません。

不確定な要素が起こっても、
自分を信じてさえいれば、
どんな困難も乗り越えることができます。

そして、自分を信じるためには、
自分の根源を信じる必要があります。

自分の根源とは、すなわち
自分の中に流れる血です。

特に一番、濃い血が流れているのは、
自分の父親と母親の血です。

この二人の血を信じられないと
本当に自分が困難で追い込まれたときに、
自分を信じられなくなってしまうのです。

そうすると、ビジネスを
途中であきらめたり、投げ出したりすることになってしまいます。

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■父と母を受け入れることで、
 前に進む力が沸き起こる
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父親と母親の問題は、
誰にとっても深刻な問題です。

今は表面化していなくても、
本当に自分がピンチになったときや、
苦しいときにその問題が出てきます。

人によっては、
自分の親だからこそ、
嫌ったり、憎んだりしている人もいると思います。

いきなり、親を受け入れるといっても
絶対に無理だという人もいると思います。

なので、この問題は、
一気には解消しないかもしれません。

でも、自分の中の根本を否定し続けていると
必ずどこかで歪みが出てきます。

それは、ビジネスのスタートの段階かもしれないし、
年商何億とか、何十億の規模に
なったときかもしれません。

ただ、多くの人を見てきた中で、
この根源の問題が出てくるのは、
ビジネスのスタートの頃が多いかなと思います。

ビジネスの立ち上げの時期は、
本当に大変です。

右も左も分からない中で、
自分に自信もなく、
先も見えず、
でも進んでいかなければなりません。

そんな中で大切なのは、

「自分を本当に信じることができるかどうか」

です。

自分を信じることができなければ、
問題や壁が出てきたときに、
それを乗り越えることができません。

そして、自分を信じることの根源にあるのが、
自分の父と母になるのです。

父と母に感謝できるか、
本当に甘えることができるかどうかが
自分の自信の根源につながります。

そして、自分の根源が固まれば、
自然に前に進めるようになります。

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■父と母を受け入れるには?
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両親をいきなり、受け入れたり、
感謝したりするのは、
人によっては、大変かもしれません。

もし両親のことを
嫌っていたり、憎んでいたりしているなら、
まずは、そこに問題があることを認識するだけでもいいと思います。

いきなりそれを解決するのは、
それまでの長い関係があるので難しいと思います。

まずは、問題があることを認識するだけでも
大丈夫です。

それから、徐々に親のことを
認められるようにしていきましょう。

私も母親のことを受け入れられるようになるまで、
30年かかりました。

あと、もしできるなら、
自分が親の立場だとしたら、どう考えるだろうか
ということを考えてみてください。

私も年齢を重ねてきて、
ようやく当時の母親の気持ちが
少し理解できるようになりました。

今までは、お母さんの気持ちになろうなんて
思ったことは一度もありませんでした。

というか、お母さんの気持ちになってしまうと、
自分もおかしくなってしまうのではないかと思って
怖がっていました。

でも、お母さんが亡くなった38歳という年齢を自分が超えて
ようやく当時の母の気持ちがすこし理解できるようになりました。

おそらく母は僕のことを
愛していてくれただろうなと思います。

若くして、小学1年生の子供を残していくことが
どれほど無念だったかと思います。

そんな母の気持ちを今、自分が大人になったからこそ
少しは理解できるようになってきました。

だからこそ、今、
前を向いて進んでいける自分がいるのだと思います。

あなたも、自分の両親の立場になってみてください。

そして、もし可能であるならば、
両親に感謝の言葉を言ってあげてみてください。

あなたの心の扉が開かれて、
前に進む力が手に入ると思います。

それでは。

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